P突堤3

「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

別口入力にまつわる諸問題

「なの」を複合別口入力にしちゃえばいいのでは

助詞ほかを別入力するという発想で文の構成要素の区切り目をハッキリさせて誤変換を根本から軽減させようという目論見の『でにをは別口入力』。基本の別口入力には、(はがものだへをなのかでsやにとで)に加えてル形動詞の(○R/×r)を設定し、さらにその後のキ…

単文字でない助詞の扱いについて

ここのところ別口入力の「な」やコピュラ動詞「だ」「です」あるいは助詞「か」など個別パーツの検討を行ってきましたが この記事では助詞 - Wikipediaより出てきた順に助詞の列挙をしていくのを導入としましてそこから色々書き連ねていこうかと思います。 …

別口入力[か]は対応用例が結構多い

直近の記事で別口入力[な]や[だ]の用例・用法についてつっこんだ考察をしてきましたが今回は同様に別口入力の助詞の中から多岐にわたる用例のある「か」をクローズアップしてみたいと思います。 ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト解説中において各種…

別口入力[だ][です]再考

前回、別口入力[な]においての「[な]ら」の持て余し感やさまざまな接続について考察していきましたが今回はその議論の発端ともいうべき別口入力[だ]についていろんな角度から分析してみたいと思います。 「だ」は通常末端部に配置され叙述の収束感をともなっ…

別口入力[な]の用途の見直しと拡大

今更気づいてしまって何なんですが、別口入力[な]に後続する仮定形「なら」の扱いについて魚の骨が喉に引っかかったような違和感がありましたので記事にしたいと思います。 今のところ基本コンセプトにおいては、別口入力[な]の用法は形容動詞の連体形-とな…

新別口入力の空きを3つに増やしそのうち[し]と[Ø文字マーカー]は採用の方向で…レイアウトも変更

レイアウトの変更にともなってできた空き未定義キーのさや当てをめぐって6種の別口入力について考察していき、導入と補足記事も入れると計11記事にわたって検討してきた新別口入力でしたが、少し張り切りすぎたせいかどれも捨てがたく思えてきてしまい結局…

別口入力キー候補[Ø文字マーカー]の補足追記その2

前記事で別口入力キー候補・[Ø文字マーカー]の細かな挙動について補足考察をしてきましたがそこではおさまりきらなかったトピック、以前提案した別口入力候補[た][い][し]のそれぞれについて、 [た]は過去形の装定、[い]は形容詞の装定、[し]は動詞の連用中…

別口入力キー候補[Ø文字マーカー]の補足追記その1

補足というにはおこがましい(かもしれない)のですがとりあえず雑記です。 内容もとびとびでまとまりのないものではありますが、別口入力キー候補で提案した[Ø文字マーカー]に関していくつか感じた考察点について述べていきたいかと思います。 Ø文字マーカー…

未定義③キーにあてる別口入力キー候補その6…[Ø文字マーカー]

今まで何回かにわたって検討してきた新別口入力の考察ですが、有力な機能語・接尾辞などについてはひととおり触れ議論も一巡してきたかなと思っております。 特徴としましてはこれらの候補は単に区切りマーカーや機能語マーカーの基点というばかりではなく変…

別口入力キー候補[さ][み][げ]の補足追記

主に形容詞などに接続する接尾辞[さ][み][げ]をアソートにして新たな別口入力の採用検討候補とする…の考察を進めていっているところですが、ペンタクラスタキーボードの基本ギミック「三属性の変換」では接頭辞・接尾辞がらみの変換は属性ハがすでに受け持っ…

未定義③キーにあてる別口入力キー候補その5…[さ][み][げ]

「でにをは」などの助詞、あるいは形容動詞の活用語尾「だ、な」、そして「でs」やル形動詞の「○R/×r」などの区切りマーカー/機能語配置マーカーとして提案してきた別口入力ですが、 細かい点では文法上も表記上も一種独特のはたらきをする部品もあったりし…

未定義③キーにあてる別口入力キー候補その4…[い]

これまでの案の別口入力でカバーする対象となっているものは、助動詞[だ]、助動詞[でs]、過去の助動詞[た]、形容動詞連体形[な]、ル形動詞[○R]/[×r]、サ変動詞(便利キー)[し]などがありましたが、まだ名前にあがっていないあまり日の目を見ない存在として、…

別口入力キー候補[し]の補足追記

別口入力候補・「サ変動詞」あるいは「五段活用動詞のうちサ行のもの」を対象とした入力では「解決する」「ハグする」のような構成語句と「する」が+直結に接続した典型的なサ変動詞のものもありますが、 「球拾おうとし川転落」「書いては反故にしを繰り返…

未定義③キーにあてる別口入力キー候補その3…[し]

これまでの別口入力の存在目的はもっぱら文法上の区切り明確化を見据えてのことで導入したものが大半であります。 「でにをは」などの助詞にしても「だ・です・ル形動詞」のような語尾成分にしても何か特定の言い回しに向けて用意したものではなくあらゆる接…

未定義③キーにあてる別口入力キー候補その2…[れ]

ひと口に別口入力というからには、やはり文法的な勘所で使われてマーキングの有効性の高いものがこちらの意図する狙いどころとなります。 どちらかというと語尾変化部分や終端要素になるものが場面に関わらず求められる出番が多いものではないでしょうか。 ……

未定義③キーにあてる別口入力キー候補その1…[た]

新年早々レイアウトをいじくって両翼に斧の刃キーを新設するという大変更がありましたが必然的にキーのもつ意味合いにも新たな認識が必要になってきます。別口入力[て]キーの新設、べたのかなクラスタキー「わ」の斧の刃キー・左への移動にともなって空白・…

(○R)(×r)ワイルドカード入力の基本方針案

前回、ル形動詞の派生をさまざまに列挙して大まかな方向性を探ってきていきましたが、今回はそれをさらに具体的に詰めていきたいと思います。「ググる」のようなル形動詞の派生をワイルドカード的な入力で捌くのには通常の動詞変化の他にも助動詞との連接で…

ル形動詞の派生がうまく別口入力に取り込めるか思案中

前回の[でs]キーに続いて今回は[○R][×r]キーの機能定義について煮詰めていこうかと思います。 このブログでは初代/二代目にわたる「ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト」の記事中においてコンセプトの練り込み具合が不十分なままではありますが、[R][…

(でs)キー入力まわりのおさらい

過去記事「です」「である」「でした」 別口入力するのかにおいては、[でs]キーもまだなかった頃だったのでいろいろと迷走して丁寧の助動詞「です」の入力方針策定に難儀しておりましたが、7月の基本コンセプトの改定で晴れて[でs]キーを設置することがで…

(て)キーの導入に際して

デス太郎の罠デシテヨ姫の悪夢ゲボ爺の浅慮と、足かけ3回にわたって突然小芝居をぶっこんでしまいましたがお楽しみいただけたでしょうか。別口入力の直面している危機を前にして、脳内の葛藤を体現したキャラクター達がいてもたってもいられなくなりこうして…

ゲボ爺の浅慮

(前回のお話の続き) ゲボ爺「えー、オホン…ッ! エキサイティングなところすまんが、ここはひとまず食事にせんかのう。」 「空腹で議論するとろくな結果にならない…。何かうまいものでも食べながら、じっくり話し合ってみるのもよかろうて。」 … テヨ姫「そう…

デシテヨ姫の悪夢

(前回のお話の続き) デス太郎(やれやれ、まったく面倒くさい事に巻き込まれてしまったみたいだな…) 虚を突かれたデス太郎に向かって、女性は問いかけました。 「ごめんあそばせ…アタシはデニヲハランドの旅芸人・テヨ姫といいます。」 「ところで今あなた、…

デス太郎の罠

ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト 2017.ver を上げてからそれほど経っていないというのに何なんですが、別口入力「でs」に細かな不備が見られたので早速修正しなければなりません。 当初、下記の語をひと続きで入力しようとするとき でしょう→[でs…

下部キー群でにをは部のレイアウト大幅変更

でにをはキーのいくつかの担当キーを変更し、中央の斧の刃型のキーも左右に並置するレイアウトに変更することにしました。順を追って説明したいと思います。 まず「っ」の位置の大幅変更です。 これについては、断定の助動詞あるいは形容動詞の連用形「だっ…

複合助詞(別口入力複合パーツ)と別口入力(3)

さて今回は前回・前々回と続けた複合パーツのことについて、触れられていなかった事項に言及したこまごまとした雑記です。 複合助詞だけにとどまらず、「な」や「だ」を用いて組み合わせられた複合パーツの類はまだあります。 例えば副助詞「だに」がそうで…

複合助詞と別口入力(2)

前回の助詞が組み合わさってできる複合助詞の話から発展して話を進めたいところですが、今一度複合助詞というものについて振り返ってみたいと思います。 まず、骨組みと言うかでき方については、単独の助詞の連接によってできる複合助詞だけでなく、結合する…

複合助詞と別口入力(1)

「として」「において」「をはじめ」などのように助詞とその他の品詞が接続してそれ自体でひとつの助詞のように機能するものを複合助詞と呼びますが、格助詞・接続助詞・副助詞・係助詞・終助詞のいくつか2つが組み合わさってできる複合助詞も相当数ありさ…

連体詞と別口入力

日本語に品詞の中でも異彩を放っている連体詞はもっぱら名詞のみを修飾するもので、自立語で活用がありません。日本語だけに特有で、英語や中国語にはない品詞名であります。近代において松下大三郎が生み出した品詞です。 この連体詞はときに形容詞や形容動…

「です」「である」「でした」 別口入力するのか

文節の切れ目の解析という難題をカジュアルに解決して見せた…かにみえた「でにをは別口入力」ですが思ったよりオールマイティではなく基本的な言い回しもうまくカバーできていないなどの問題が出てきます。 例えば別口入力「で」は少々厄介で、様々な用法の…