2016-01-01から1年間の記事一覧
前2記事で同訓異字の使い分けに第三の属性を有効に活用して使い分ける例をあげましたが、これらは聞く/聴くのような同根の語の派生的な異字を使い分けるのには向いていないことがわかります。 しかしながら認識・構造の変化に着目して”通機的”という特徴から…
映える…属性ハ(第三の属性) 生える…属性ロ(用言全般) 栄える…属性ロ(用言全般) 這える…通常変換で対応(古文表現の「這う」の已然形/命令形に完了・継続の助動詞「り」の連体形「る」が接続したものでありモダリティのついた用言) ポイント:映えるは全体と調…
7[あやまる][うかがう][あう][あずかる] 誤る…属性ハ(第三の属性) 謝る…属性ロ(用言全般) ポイント:誤るは正誤の概念があるので第三の属性とします。謝るは人間の動作の側面が誤るよりより強いので属性ロになります。 もう一例 伺う…属性ハ(第三の属性) 窺…
別口入力の導入によって、助詞に関してはぎなた読みのような区切り間違いによる誤変換はほぼ解決したとは思いますが、三属性変換の解釈の違いのエラー要因はさまざまありいくつか誤変換の例文をあたってその傾向を考察してみました。 公式の比較例のほかに笑…
~すること、そういうものだ…などのように事、物と漢字にはあえてせずにすっきりみせようとする意識がはたらく例が日本語文章の中には多く見られます。 ペンタクラスタキーボードではそういった意図を反映させるために[通常変換]を活用していきたいと思いま…
連体詞の記事を作成中に気づいたのですが、ペンタクラスタキーボードの基本コンセプトの説明文中の別口入力の説明のくだりにおいて、(「異なもの」「ハイな気分」など短い形容動詞の語句に特に有効ですし、)と説明している部分があります。wikipediaの連体詞…
日本語に品詞の中でも異彩を放っている連体詞はもっぱら名詞のみを修飾するもので、自立語で活用がありません。日本語だけに特有で、英語や中国語にはない品詞名であります。近代において松下大三郎が生み出した品詞です。 この連体詞はときに形容詞や形容動…
山田孝雄の「副詞の3分類」には情態副詞・程度副詞・陳述副詞とありますが、その中でも情態副詞・程度副詞にはさまざまなバリエーションがあります。よく使われる「~と」の形の副詞(例:すんなりと)と「~に」(例:まめに)の形の副詞が語のつながる形からい…
JIS X 0213(符号化文字集合)やそれ以前から規格化されている特殊なかなは普段あまり見かけるものではなく使用場面も限定されてくるかとは思いますが、ペンタクラスタキーボードであまり有効に使えていないかなタイプ時の[Shift]キー同時押しに適用されればニ…
三属性変換は便利な考え方ですが使い分けたい同音異義語のタイプによって期待できる変換に向き・不向きがあってその役割というか位置づけを今一度確認する必要があると思います。 例えばのような同音異義語ですと 加算…属性ロ(用言全般・サ変名詞) 貸さん…通…
AI変換、用例変換、格フレーム変換、係り受け変換、trigram、共起情報、コロケーションなどのワードがいっせいに押し寄せ混乱しつつも脳裏をよぎっているのですが少し整理してみたいと思います。 まずAI変換は従来の用例変換の進化系でMS-IME97やATOK8などか…
前回アルファベットを含む文も普通の日本語と同じように変換することを提案しましたが、アルファベットにはスペースがついて回るので入力文の解析の際には切れ目とみなされてしまいよく使われそうなタイトル名や施設名、商品名などスペースを含むものが大文…
細かい話なのですがよくあるアルファベットを含む変換で、例えば「cdラジカセ」と入力したときに「cd」が大文字の「CD」になっていないのをいちいち直すのは何かトホホな感じがしますが、アルファベットと日本語の混在した単語の入力・変換にはなんだか釈然…
新分野…属性ハ(第三の属性) 新聞屋…属性イ(名詞全般) ポイント:新は新しいことをあらわす接頭語なので第三の属性。新聞屋は[新聞]+[屋]と解釈して接尾語がつく語とも捉えられるが名詞的なはたらきが強く新分野の方がより第三の属性の趣向に沿っていると考え…
未完・未刊…属性ハ(第三の属性) 蜜柑…属性イ(名詞全般) ポイント:未は主に動詞の前につく打ち消しの接頭語なので第三の属性。打ち消しの効果に加えて今後状態が変化する含みをもたせたニュアンスがあります。 もう一例 既知…属性ハ(第三の属性) 基地…属性イ…
反対の意味・対になる意味を組み合わせた熟語は品詞上は名詞とされる場合が多いのですが、なにぶん両極から見た抽象概念なので単純な事物の名詞概念の語とは一線を画しているありかたが特徴的なので、これらの語は第三の属性である属性ハに分類するのがいい…
何階・何回…属性ハ(第三の属性) 南海…属性イ(名詞全般) 難解…属性ロ(用言全般) ナンかい…これはナンの部分に注目して名詞属性と捉えることもできますし、普通に通常変換を押したときの変換候補に~かい(疑問・確かめの終助詞)を含む語句を適切に変換すること…
盤面左側、シフトキーよりもっと左に8つのキー領域が確保されており、ここのキーには[Ctrl+F][Ctrl+C]などのショートカットをワンタッチで入力できるようになっています。 これらのショートカットはペンタクラスタキーボードでは苦手なアルファベットのボタ…
ペンタクラスタキーボードでは盤面下部に(かな/カナ/≪≫)キーがあり入力文字列を全角かな・全角カナ・半角カナへ変換することができます。従来のIMEではファンクションキーのF6・F7・F8のキーを押していましたが、よく使う機能なので押しやすい位置にキーが配…
ペンタクラスタキーボードの別口入力にはナ形容詞(形容動詞)の活用語尾の各種変化である「な」や「だ」の入力専用のキーが用意されていますが、イ形容詞(形容詞)には特別しつらえてあるわけではなくその差はどこからくるのかという疑問も湧いてくるかもしれ…
日本語の豊富な造語能力は目を見張るものがありますがそれらは江戸期・明治期の先人の苦労によって支えられてきており、医学、哲学、工業技術、農業技術、法律などのさまざまな分野で役立てられました。 長い歴史の中で日本人が中国の漢字文化を模倣、吸収し…
文節の切れ目の解析という難題をカジュアルに解決して見せた…かにみえた「でにをは別口入力」ですが思ったよりオールマイティではなく基本的な言い回しもうまくカバーできていないなどの問題が出てきます。 例えば別口入力「で」は少々厄介で、様々な用法の…
みなさんは細切れ変換派でしょうかそれとも長文一括変換派でしょうか。昨今のIMEには複数の文節の区切りを自動的に決定し入力効率を高める連文節変換が標準で搭載されているものが主流でありせっかくの機能を活かしきれないのは非常にもったいないのですが、…
意味属性という切り口から望んだ語句の変換に素早くアプローチする三属性変換の特質として、短い語句の変換に機動的に対応できるという利点がありますが、長文を含む複数文節の一括変換はとても重要だと認識しています。確かに検索ワードの入力やファイル名…
この記事では変換インターフェイスの中でも頻繁に出てくる場面の多い、変換文節におけるカーソル移動操作についてと、[かな][カナ]キーでの変換について解説します。 キーボード下部の丸型四角形のキーの中でかな/カナ/≪≫と表示のあるえんじ色でひときわ目立…
*図 をわヴと小ぁぃぅぇぉのキーの押下方向 盤面左上部には各種記号(主に括弧)を構成するクラスタキーが並んでいますが、各キーに「を」、「わ」、「ヴ」それぞれ一つづつかな文字が混ざっています。 それらはそれぞれオ段、ア段、ウ段を含んでおり押下方向…
へもか記事と呼ばれる新聞の見出しで使われる特有の言い回しがあります。「○○へ」や「○○も」「○○か」などの語句で結ぶ見出しのついたタイトルの事です。 これらの記事は確証のとれていないのに記事にしているケースでしばしば使われているもので信ぴょう性に…
このブログでは「画期的な日本語入力方式」「ユニークで新しいアイデア」などといわんばかりに鼻息荒く勇み立って解説をしておりますが、肝心の裏付けらしいものはまだ一切なく、現段階においてはただの想像の産物に過ぎません。 とりわけペンタクラスタキー…
紫煙・試演を三属性で使い分ける> 私怨…変換ハ(第三の属性) 支援…変換ロ(用言全般) 紫煙…変換イ(名詞全般) 試演…変換ハ(第三の属性) ポイント:私怨は公私の概念をもつ言葉なので名詞ではあるがここでは第三の属性ハに分類されます。 試演の方は接頭語「試」…
このカテゴリにおいては[ ]の読みの同音異義語についてどの三属性に割り当てられるのか個別に解説していきたいと思います。 北…変換ハ(第三の属性) 来た・着た…変換ロ(用言全般) 喜多…変換イ(人名) その他のきたは通常変換でいいと思います。ポイントは「北…