P突堤3

「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

2017-01-01から1年間の記事一覧

(○R)(×r)ワイルドカード入力の基本方針案

前回、ル形動詞の派生をさまざまに列挙して大まかな方向性を探ってきていきましたが、今回はそれをさらに具体的に詰めていきたいと思います。「ググる」のようなル形動詞の派生をワイルドカード的な入力で捌くのには通常の動詞変化の他にも助動詞との連接で…

ル形動詞の派生がうまく別口入力に取り込めるか思案中

前回の[でs]キーに続いて今回は[○R][×r]キーの機能定義について煮詰めていこうかと思います。 このブログでは初代/二代目にわたる「ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト」の記事中においてコンセプトの練り込み具合が不十分なままではありますが、[R][…

(でs)キー入力まわりのおさらい

過去記事「です」「である」「でした」 別口入力するのかにおいては、[でs]キーもまだなかった頃だったのでいろいろと迷走して丁寧の助動詞「です」の入力方針策定に難儀しておりましたが、7月の基本コンセプトの改定で晴れて[でs]キーを設置することがで…

9通機的とも少し違う抽象名詞=式約名詞(※造語)

変換三属性の属性ハ=ハ万では接頭語接尾語などの他に抽象的概念をあらわす言葉に用いるとあるのですが、この"抽象的"というのがまさに抽象的で何かぼんやりとした定義なのでときに扱いに困ってしまいます。 いろんな切り口があろうかと思いますが、かろうじ…

(て)キーの導入に際して

デス太郎の罠デシテヨ姫の悪夢ゲボ爺の浅慮と、足かけ3回にわたって突然小芝居をぶっこんでしまいましたがお楽しみいただけたでしょうか。別口入力の直面している危機を前にして、脳内の葛藤を体現したキャラクター達がいてもたってもいられなくなりこうして…

ゲボ爺の浅慮

(前回のお話の続き) ゲボ爺「えー、オホン…ッ! エキサイティングなところすまんが、ここはひとまず食事にせんかのう。」 「空腹で議論するとろくな結果にならない…。何かうまいものでも食べながら、じっくり話し合ってみるのもよかろうて。」 … テヨ姫「そう…

デシテヨ姫の悪夢

(前回のお話の続き) デス太郎(やれやれ、まったく面倒くさい事に巻き込まれてしまったみたいだな…) 虚を突かれたデス太郎に向かって、女性は問いかけました。 「ごめんあそばせ…アタシはデニヲハランドの旅芸人・テヨ姫といいます。」 「ところで今あなた、…

デス太郎の罠

ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト 2017.ver を上げてからそれほど経っていないというのに何なんですが、別口入力「でs」に細かな不備が見られたので早速修正しなければなりません。 当初、下記の語をひと続きで入力しようとするとき でしょう→[でs…

拗音の正確な定義

訂正するのが遅れてしまいましたが、「ゃ」「ゅ」「ょ」などの小書き文字のやゆよの呼称について、ざっくりと「拗音」としてしまっており、これらの表現は必ずしも適当でないことが懸念されるので修正したいと思います。混乱・混同させてしまった読者の方、…

特殊かな文字入力の記事の追記とアイヌ語入力周辺補足事項(2)

先程の記事ではアイヌ語の背景について駆け足で触れる程度でしたがアイヌ文化理解の助けとなるような文献・資料などが今回の記事作成中に出会いましたのでその一部ではありますが紹介したいと思います。 現在継承の危機に瀕している状況も認識しつつ、日本と…

特殊かな文字入力の記事の追記とアイヌ語入力周辺補足事項(1)

過去記事 Shiftキーの使いどころ - P突堤3 でShiftキーの有効活用手段として半濁点付き特殊かなや小書き文字のかな文字について少し触れましたが、挙げた例以外の他のかな文字の見落としがあったので追記を記したいと思います。まず、くゎいだん(小泉八雲の…

接尾語変換の拡張(3) 接辞わびさび 属性またぎ

接頭語・接尾語変換で処理できる語の中には、その定義通り属性ハ(接辞まわり)での変換に加えて、語句によっては属性イ(名詞)や属性ロ(様態)でも変換入力を兼任して受け付けるタイプのものも数多く見られます。 例えば [後継機/好景気] などはどちらも属性ハ…

9月26日は「ワープロの日」

9月26日は「干物妹!うまるちゃん」の主人公、土間うまるちゃんの誕生日でありますが、さかのぼって昭和53年(1978年)、今から39年前のあの日は日本の歴史のなかでも特別な日でした。この日、東芝が世界初の日本語ワープロ「JW-10」を発表した記念すべき日だ…

隅(すみ)と角(かど)は似ているようで属性が違う

三属性変換では目安として名詞/動詞などの品詞から属性の所属が決まっているようですが、これは厳密なものではなくケースバイケースで属性が思惑どおりでないことがあります。たとえば、隅(すみ)と角(かど)のように、すみ-炭/墨/須美/須見/鷲見:属性イ、済…

接尾語変換の拡張(2)

前回の記事で接頭語接尾語の適用範囲を広げて「生産力の高い辞」全体も含めて定義を拡張するという話をしました。 今回は単に[名詞]+[接尾語]の形だけではなくさまざまな形のものからの…+[接尾語]の形を挙げてみようかと思います。例えば記号などです。 さて…

接尾語変換の拡張(1)

--的 --感 --性 のように漢字一字の接頭語接尾語は非常に多いのですが、--さばき --仕立て のように漢字やかな複数字にわたる接辞、特に接尾語は数多く見られますのでこれらにも何らかのフォローが必要になってくるかと思います。 これらの語は接続する語句…

格フレーム処理・共起用例を考慮した変換全般のの雑想メモ

ジャストシステムの日本語入力エンジン ATOK 30周年記念サイトのページに、以下のような記述が見られます。 // 「人が泣く」と「動物が鳴く」では、同じ「なく」の読みに対して違う漢字を使います。 // ATOKの辞書に「犬」や「猫」などを登録する際には、「…

日本語の特徴を再認識させられる記事紹介 その1

このブログではいろいろな考察・説明をおこなってきましたが悪筆・乱筆な為か記事を読むとアタマがモワッときてしまわれる方も多いでしょうから、ここらで箸休め的にぴとてつがWebをめぐっているうちに出会った素適な文章を紹介しようかと思います。にほんご…

アルファベット/日本語混在入力に強い(2)

Tシャツ、Uターンなどような混在語をスムーズに入力できたらいいだろうな…というわけで以前の記事、アルファベット/日本語混在入力に強い(1)-で列挙した混在語について今回は追加の語句例とミニ考察を交えながらの追記事を書いてみようかと思います。ペンタ…

転ばぬ先のでにをは-別口入力があることで防げる誤変換

助詞の区切り目がはっきりしないことで起こる誤変換は従来のかな漢字変換には必ずついて回る悩ましい問題でしたが、ペンタクラスタキーボードのでにをは別口入力によってそれらの大半の誤変換を未然に防ぐことができます、 代表的な例: ここではきものをぬ…

基本コンセプトを大幅に改定しました

かねてより製作中でありました「ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト 2017改定版」を本日アップしました。 追加・変更点はタッチ液晶についての説明を新たに加えたところと、「『でにをは』別口入力 2017改定ver.」として別口入力「でs」のキーの機能…

インフォメーション(旧2017年バージョン)

この記事は予備エントリです。何かお知らせしたいことがあったらここに随時追加していきます。・2021/1/1に別運営のブログからリンクを貼りましたのでそこから新たな訪問者さんがみられるかもしれません。 はじめてお越しの訪問者様、どうぞよろしくおねがい…

ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト(旧2017改定ver.)

私たちが普段使っている日本語の入力には様々な方式が存在し、各種用途に合わせて今日まで大変な発展を遂げてきました。それでもまだ改善の余地があり入力方式も進化していくものと思われます。ここでそれらの新しいもののひとつとして是非検討して頂きたい…

鋭意製作中です。もう少しお待ちください。

このブログの立ち上げ当初から解説しているの「ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト」の記事ですがその後の検討などにより一部変更や訂正があるので近日中には「ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト 2017年改訂版」としてまとめた新規の記事をア…

テンキー部・NUM LOCKのあったところに「~」を配置する

前々回、でにをは部の配置変更を行った際に「×」「○」キーを配置させたためテンキー部上部にあった「×」キーの場所は空白となったので、いろいろと勘案したところ「~」キーを配置させることにしました。 「~」は商品名、作品名、サブタイトルなどで多く使…

特殊キー群の配置変更と左デリートキーの提案

キーボード右端の[print screen][scroll lock][pause][Home][End][page up][page down]の特殊キー群を中ほどから上端部へ丸ごと移動させます。 かわりに[Enter][通常変換][Back Space][Delete][←][→][↑][↓]が中ほどの領域に配置移動します。要は位置を入れ替…

下部キー群でにをは部のレイアウト大幅変更

でにをはキーのいくつかの担当キーを変更し、中央の斧の刃型のキーも左右に並置するレイアウトに変更することにしました。順を追って説明したいと思います。 まず「っ」の位置の大幅変更です。 これについては、断定の助動詞あるいは形容動詞の連用形「だっ…

コンセプトが大事 単にアイデアだけであったとしても、それには価値がある

このカテゴリの中でも以前触れていましたが、このブログで書かれている解説・考察はまっとうな技術的知識にもとづいて書かれたものではなく力量不足を露呈しつつも不完全な知識でこうであろう、こう機能するであろうと言った推測、憶測をもとに書かれており…

ブログポリシー:P突堤2

1.P突堤2(以下 当ブログ)へのリンクについて当ブログは完全リンクフリーです。トップページ、記事など、正規に公開しているページであれば、どのページにリンクしていただいても問題ありません。ただしインラインフレームの使用や、画像への直リンクなどは…

カナ/かな変換時の無干渉型変換の拡張

「フルに」「ワイドな」「ムリだ」のようにでにをは要素を含む語句をカナキーで変換したときは助詞部分・活用語尾部分・助動詞部分の「に」「な」「だ」には無干渉で作用しその前要素のワード部分だけがカタカナに変化するインターフェイスを以前説明してき…