P突堤3

「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

書店の役割を「在庫販売」から「地域ハブ」へ

今回のお話:

 

1953年に制定された出版物の再販制度は、当時の社会条件──インターネットの不存在、CtoC市場の未発達、宅配インフラの脆弱性、データ取得の困難さ──を前提として設計されました。
しかし現代では、オンライン取引、個人間流通、物流網、ビッグデータ活用が高度に発達し、出版物の流通環境は根本的に変化しています。

そこで問いたいのは、再販制度が掲げてきた「文化多様性の維持」「地域インフラとしての書店の存続」「持続可能な出版エコシステムの確保」という理念を尊重しつつ、現代の技術環境に適合する新しい制度設計は可能か──という点です。

資本の寡占化を防ぎ、地域文化の多様性を守り、流通インフラの負担を軽減しながら、持続可能な出版エコシステムを再構築するためには、どのような枠組みが考えられるでしょうか。

私はその答えを、「書店を地域ハブへと再定義する」という方向に見出しています。
このへんの議論についてペンタクラスタキーボードを標榜する管理人ぴとてつは
ペンタクラスタキーボード端末販売店:やぼ屋の機能を拡張して、
本屋のお取り寄せを街の拠点で代行して、webショッピングサイトも利益度外視で触媒役に徹しサーチの役に立つ
のアプローチや
やぼ屋連携本屋は返本に消耗するのではなくて遊休時間を顧客投資活動に充てる
などのアプローチを提案してきました。
やぼ屋が地域コミュニティの核となって来店頻度を増やし、ロコ二重価格の導入でその商圏以上の収益が望める、やぼ屋の地域トレードデータ、告示情報を未成約含めて編集した地域雑誌「月刊 やぼ屋白書」を書店に専売を委ね、ネット書店とも競合せず、独自の商材でかつ継続性もある。
という提案、
あるいは
店内ブースで濃厚読書空間を提供する「ブーストアンサンブル鑑賞」の時間課金で稼ぐ、
あるいは見計らい配本を排して遊休時間に「P電子テキスト移植作業」を書店内でできるようにする。(作業者の継続的資産になる)
の仕組みなどを模索してきました。

ここで第3弾となるこの記事ではさらに新たな構造改革・納得の連鎖を設計していきたいと思います。

それは、新刊販売と中古フリマとの共存です。
ユーザー嗜好の多様化・ロングテールのこの時代、品ぞろえはブックマーケットの至上命題です。
中古vs新刊のように対立構造ではなく、したたかに両者にコミットしてDXを活用してこの状況を打開していきます。

やぼ屋EC市場の購入者は、新刊は地元のやぼ屋連携書店から店頭またはネット取り寄せで定価で書籍を購入することができます。
それと同時にやぼ連書店は地域ユーザーの中古フリマの出品持ち込みを受けるハブとなることで、全国のやぼ連書店をつなぐ中古のサプライネットワークも構築します。
物流の効率化:
配送についても、行き荷は全国からの新刊配送と中古フリマ商品の店頭振り分けを一括で扱い、帰り荷では各書店から集まった中古在庫を相互に融通することで、地域と全国をつなぐ循環型の物流網を形成します。
この時地場で編集した「月刊 やぼ屋白書」の域外配送の荷も帰り荷に載せることができます。

物流維持のための原資は購入者が中古フリマを買うときにだけ発生する1梱包セットあたり200円の手数料である。
しかしこれだけではとても賄えそうもないのだが、大きく分けて2つのレイヤーからの原資充当の仕組みを示すと、
新刊物流基幹網はペンタクラスタキーボードP陣営のユーザーからの月々の通信料・システム利用料からの充当と提携する大手取次・流通業者の利用量に応じた負担でまかない、
個別の手数料200円のうち100円は地元配送業者へ還元、もう一方の100円は中古フリマ出品者への「報恩金」として配分する。なぜ出品者にこれほど厚遇なのかというと出品者はやぼ連物流の「みなし分散型倉庫」としての保管料としての役割に報いる事と、フリマ市場への参入動機を高めて商品ラインナップの弾数を増やすためでもあります。
後述になりますが、地元の配送業者がやぼ屋経済圏の共同出資者になることも奨励していきます。
やぼ屋サテライト事業には
「やぼ屋連動型書店」
「生花とお供え物と孫爺カタログギフトと儒教ショップ」
「モバイルバッテリー(Pデバイス用)補充スポット」
「防災物品/地域情報強化店」
「多目的カラオケ店またはレンタルスペース」
などがあり、これらの業者と相まって相互に出資しながら物流配送も地場の配送業者を優先的に指名し地域内での経済乗数効果を狙っていきます。

中古フリマのエコシステムをもう少し煮詰めていくと、
中古だけユーザー手数料を取りいち配送セットで200円の手数料を徴収します。
ただし72時間以内での荷預け完了が条件となりますが、ここはアプリの完成度を高めて判定を簡易的・確度のあるモノに仕上げていくことが求められます。
もし未達成なら厳格にペナルティを課すというより、単に手数料報恩金がもらえないだけです。
これはやぼ屋連動書店が中古に食われるのを緩和するために中古だけ負担増にして競合のレンジを平準化するためでもあります。

配送業者とフリマ出品者だけ還元されて書店主へのメリットが薄いじゃないかという疑問もあるかとは思いますが、
これは対価的・応答的解決手段をあえて選ばず、
つまり、制度を真正面から殴りに行くのではなく、魔法陣的な間接作用で「ケミストリー」を起こす発想で取り組んでいくというのを目指します。「書店が報恩金を直接取りに行くのでなく、周辺の関係者の行動が自然に噛み合うように設計して、結果として緩和する」という意味合い、システムに硬直されないための第3の方策です。

まずはPポイントは新刊の購入に充てることができるが中古本ではそれができないという運用。
あとは書店は梱包資材をフリマ出品者に販売してそれを検品手数料とみなして納得を得て整合性も信頼性もとれるようにする・・・や、
取り扱うフリマを本・CD・DVDのみに絞り規格管理しやすい商材にしてオペレーション負荷をなくす。
そしてPエコシステムではペンタクラスタキーボード端末所有ユーザーに毎月500円分のPポイントを付与したり、地域のロコブロガーたちのコンテンツの月額メンバーシップ200円を筆頭ブログに限り運営側が肩代わりしてあげる・・・などの誘因導線をつければ、やぼ連書店でポイント消費のために新刊を買ったり書店主自らが地域人気ロコブロガーになってメンバーシップ購読料を貰うことができる・・・などの地域活性策との連動、
ブーストアンサンブル鑑賞で原稿を書き個別ユーザーもブログ発信への参加誘因と執筆環境整備を整える。
Pテキストフォーマット移植作業で固定資産の生産活動を得ることは経営を安定させるだけではなく、客側も作業参加にスカウトされるように店員と懇意にして利用や密度が増していく・・・などの波及効果も期待しています。
あとはやみくもな出品を抑制するために(出荷ではなく登録時点で)ユーザーが家にいるとき出品登録時に「書店経由タグ必須」にしてPポイントから1冊30Pのインフラ使用料を徴収する、これも店主に入る(ポイントとして)。など。
梱包資材購入は中古の出品者が不満であるので救済策としてPポイントでの支払いが可能。も用意する。

(追加検討事項)として
新刊を含むオーダーを条件に書店で受け取り時にユーザーの読み終わりの見込み時期に合わせて書店で受け渡した瞬間に予約出品を行うことを選択でき、これをすると無在庫販売を抑止できるので梱包資材無料還元(読書完遂サポートにもなる還元)や
現品バーコードスキャンは簡易的な無在庫販売防止機能があるのでたとえば包装資材をクリアパックにして外からでもバーコード読み取りができるようにすればついで登録をして出品者評価コンディションをノートできたりインフラ使用料を免除するなどの使い方もできる。
これにはかえって中古市場の回転を早くしたり新刊が即中古市場に流れてしまいかねないとの危惧もあるかと思いますが、
ミソは「新刊購入を含むオーダーのみ特典享受」、「ユーザーが報恩金を負担しているので廉価競争が起こりにくい」のでさじ加減は難しいが絶妙な防衛線となればいいのですが。
何にしろ別ルートやPエコシステム外で隠れて転売するのを抑制できます。

あと重要な問題として、買取が最適化のオペなのか、やぼ屋物流が整備された仮定なら個別フリマ方式のほうが採算ベースにむしろ乗るのか?疑問があるが買取は店側にストック負荷もかかるのでできれば避けたい。
持ち込みや送り付けによる査定オペの面倒さもあるし、個別フリマ接点だけですよという名目にしておけば古物商免許の問題も回避できるかもしれない。それは専用の広域センターに集約すればいいのではないか。
しかし法的なデリケートな問題でもありますのでこの点については法務専門家との確認が必要な課題として留保しておきます。

ここでやぼ屋サテライト地域経済の相乗効果も考えていきますが、こうした新刊・中古の核店舗が繁盛するようになれば地域住民はフリマ活性人口が増えるのでそれを当て込んでP陣営以外の別の中古書店が進出してくるのではないか?
それならそれでも良くて、中古と新刊書店は決して対立するものではなくて読書人口が増えればエコシステムも拡大しながら相乗効果が起こるのではないでしょうか。
カニバリズムする不安要因はありますがエンジンは確実に回っていくと思うのは少々楽観が過ぎるかもしれませんね。

もしたとえ中古書店が大量にやぼ連書店に出品物を持ち込んでインフラにタダ乗りしようとしても、
個別に店で指定資材を購入しなければならないという縛りもありますし、
中古書店は店内売りを水面下で進行していながら同時にフリマ出品もしているので、注文と購入がニアミスして「出品していたのに商品がない」というトラブルも起きやすいです。
それならば、個人出品者の「1冊の正確な在庫」を構造的に優遇するほうが理に適っています。


ここでやぼ屋連動型書店の画一的4タイプの出店戦略について
【書店の機能再定義】ともつながってきます。
P陣営プロデュース:書店パッケージ5類型は以下のように分類されます。

タイプA:モメンタム・ハブ  ▶鮮度特化型。雑誌含む。読書通の「とりあえずチェック」を誘発。
タイプB:アーカイブ・コア   ▶名作文学・定番人文書・思想・ジャーナリズム。コンサバ中心。
タイプC:エデュ・パレット   ▶国語教科書のネタ本や中高大受験問題の出典。次世代定番。
タイプD:エゴ・アクセル      ▶ヘイト本、スピリチュアル本、自己啓発本、金脈金策本。
タイプE:プラグイン・ブース   ▶既存店の改装や拡張コーナーでやぼ屋思想に準拠したレイアウト。

タイプを没個性的な4タイプ+1に絞ったのは
・網羅点数ではネット書店に勝てない、小さい坪数でもいいように参入障壁をなくす、エコシステムの負荷を下げるため。
・独立書店が「店主の顔」で見せるのに対し、このパッケージは「P陣営のインフラ」として機能します。
・ユーザーはどの街の「タイプB」に行っても、あの重厚な読書体験が約束されているという安心感を得られます。
・ネット検索で店舗タイプを指定すれば自宅の近隣のA~Dの最寄り店はどこかなどのタグ利便性を援用できる。
・見計らい配本がないので、ディスプレイにリソースをとられるよりも、ネット取次を高速回転し在庫があるように見せかける手法。
・現品性に乏しいのは惜しいが、やぼ屋の来店頻度を増やすことでカバーするのと濃厚読書のブースやフリマ準備スペースの提供などでテーブルと席をとらねばならないためです。
・「地域活性」を鍵としてデジタルと物理を融合した新たな新領域を探求していきます。

この4タイプ提示では店主の裁量が狭められてしまうという堅苦しさも感じますが、やぼ連エコシステムでは新刊&中古フリマのハイブリッドにしたので店主自身が近隣やネットから中古書を買って補助的に店内中古棚に並べることはできます。
やぼ連物流を通さずに販売したのなら報恩金のうち配送業者取り分の100円は無効化されるので店主は地域のユーザーの好みを反映した棚を作ることができ、自分の報恩金100円は取ってもいいがそれでもお客は資材代も浮くので
フリマ販売価格とロコ現品販売価格を微調整することができ、トータルで地元優遇のお得な買い物ができます。
フリマ流通なら相場価格ですがロコ実店舗販売ならビジター価格で割高に販売できるので地元民用のキープや希少書籍のビジター高値売りを駆使することができ、書店主自身も「自家発電」で潤うことができます。
このへんは運営本部もあまりうるさく言わずに開業リスクを負った店主へのささやかな福利厚生にして位置づけられると思います。

このように
デジタル化とCtoC市場の拡大により、物理書店の役割は『在庫の陳列販売』から
『地域物流の結節点(ハブ)』および『信頼の検品・公証機関』へと変容すべきではないか。
というのがここまでの提案であります。

そしてさらなる視点は「書店主導」の評価システムによるプラットフォームの健全化です。

利点その1:レビュアーを書店主だけに権限を持たせて、個人間の荒らしレビューや報復レビューをなくす(ネット治安の揮発性除去)

利点その2:品質・信頼の向上。プロの目で検品し、来店で状態に難があれば写真を撮影し、購入者さんにワンクッション再考のメッセージを入れてプロセスを仲介するなどの裁定役もこなす。(運営無責任問題と向き合う)

利点その3:評価基準から主観を排し、「納期の遵守」「検品時の状態一致」「適正な価格推移」といった機械的・統計的な指標に限定することで、権限の集中を防ぎつつ、制度としての信頼性を担保します。

利点その4:ユーザーは売り逃げにならずに地域書店との付き合いが長く続くから、品質や態度に気を配り店主からいい評価がもらえるように規範的行動指針に変化する。そして「あの本屋で私の中古が売ってもらえた」という返報性が次の購入につながる。

ペンタクラスタキーボードPエコシステムの販売起点はやぼ屋であり、やぼ屋のエンジンを回すのは地域の知の文化度
つまり書店です。本は単なる商材ではなくあらゆる情報活動のハブでありゲートウェイなのです。

再販制度という旧来の骨組みに、DXという神経と、地域コミュニティという血肉を通わせる。これは単なる流通改革ではなく、本を愛する人々が互いに『報い、報われる』ための、新たな祝祭の広場を設計する試みであります。

制度を正面から突破するのではなく、関係者全員の行動が自然と噛み合う『第3の道』。このケミストリーが起きたとき、本屋は再び、地域の知性を編み上げるハブとして蘇る。ペンタクラスタキーボードを叩きながら、私はその夜明けを確信しています。