
まずは拙ブログの過去記事を読んでほしい。
この過去記事の要諦は、
・やぼ屋はペンタクラスタキーボードを販売・よろづごとを認証する町の文化拠点である
・地域コミュニティに貢献して防災グッズを売るなど日常接触機会を増やして、
・その一環として町の本屋さんとの協業:店内にタブレット端末を置いてそれで提携のECサイト経由で自由にリラックスして書籍購入手続き代行をし
・やぼ屋で済ませられるので本屋さんの客対応負荷を減らせる
・あるいはペンタクラスタキーボード実機のデモ機を使ってそのECサイトへの書評を実際にタイピングして店内オーディエンスのデモアピールにも一役買って
・Pデバイスの認知/販売促進につなげていく:新しいビジネスモデルを提案する。である。
やぼ屋連動型書店は本体のやぼ屋とごく近隣に立地してあって、代理注文はやぼ屋で受けた発注オーダーがすぐに連動型書店へ送られ店内在庫の問い合わせ・なければネット経由で取り寄せられお客は近日以内にその本屋さんへ注文した本を受け取りに行く。
この時実際に販売したECサイトは検索にタダ乗りされるだけで利益は出ない/あるいは少額の手数料のみになるが、やぼ屋の情報拠点の触媒役となって地域のブックマーケティングに大いに貢献し、レビュー投稿でコンテンツも充実する。
お客は本の利益こそ地域書店に預けるものの、本以外の日用品・電化製品・食料品などの注文はこの時に縁の生まれたECサイトに登録を済ませているので企業にとってはここで利益をとることができるし休眠顧客の掘り起こしやロイヤリティー顧客の獲得につながりWin-Winな関係となる(本以外はお客の指定場所に配送)。ECサイトはサービスを利用できるのはプレミアム会員加入が必須条件としてもいいだろう。
要は本屋と客との接点を増やして深く広くリーチすることだ。
もちろんネット書店や古本屋との競争は厳しいが、町の中核ステーション"やぼ屋"は地域のギグワークの仲介や売ります買います案件、防災治安営業チラシ投かん情報の共有など地域住民のコミュニケーション御用聞きを一手に担っているのでそれらの無数の告示情報・トレード情報を埋もれさせるのはもったいないので、不成立になった案件も含めてニーズ・ウォンツを可視化/集積化した地域専用の雑誌「月刊 やぼ屋白書」を物理書籍として販売し、ネット書店・電子ブックとも競合しない独自の商材を取り扱うことになり継続的な収益も望める。バックナンバーにも需要がある。
・・・というものである(あくまで構想の段階ですが)。
といろいろ町の本屋さんの再生活性策についていろいろ考えてみたが、ここで話題を少し変えて先日読み終わった

「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか」:飯田一史(著)
について記事にしてみようと思ったのがそもそもこの記事の発端です。
しかしレビューを書けるほど技量がないのでかいつまんで要点を挙げると
・極めて低い書店の粗利率
・雑誌には来店頻度を増やすという誘因機能があった
・雑誌と書籍が一体型の流通・小売であること
・しかし雑誌の売上激減(経営の柱の喪失)
町の本屋は、収益性の低い書籍の販売を支えるため、「雑誌の薄利多売」を経営の柱としてきました。雑誌は販売サイクルが短く、毎週・毎月来店する顧客を確保し、「雑誌配送のついでに本を運ぶ」という出版流通全体の構造を支えていました。 しかし、インターネットとスマートフォンの普及により雑誌の媒体力が低下し、売上が激減したことで、本屋の経営基盤が崩壊しました。
・専業書店では難しくなりカフェスペース・文具や雑貨、一番くじなどとの兼業業態の模索
・見計らい配本の重視、予約と客注の軽視
・出版社が謳う「再販制のおかげで本が安い」と書店が望む「再販制が町の本屋を守る」には大きなすれ違いがあり、制度の成立当初からユニバーサルサービスたり得ないひずみを抱えていた。
「1000円の本を1冊売って書店に入るのは220円。インフレを受けて出版社が定価を10%値上げしたので、書店には242円入るようになりました。でも費用は、軒並み30%増えています」――これでは商売は成り立たない。
・返本率は日本の出版業界で平均40%前後と非常に高く、多くの書店が注文した本の4割が売れ残って返品されています。この高返本率の背景には、需要と供給のミスマッチがあります。書店は返品できるため、販売能力以上に注文する傾向があり、売れ残りを値下げして処分することができないため、書店の負担リスクが大きくなります。結果として、在庫管理や返品作業に多くの労力を要し、経営の疲弊につながっています。
・書店側の「闘争史」という視点
単なる「衰退史」ではなく、「抗争史」として書かれているのがこの本の特徴です。
・重要な指摘は、「単にネット書店に押されて客をとられた」というのではなく、書店流通業界の硬直的・搾取的産業構造が長く書店主を苦しめてきていた、という一貫した調査です。
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と、現状認識と衰退すべくして衰退したという必然性について理解することができましたが、
私のペンタクラスタキーボード構想、やぼ屋の展開とに何かケミストリーさせていろいろ打開策を論じていこうということで
私なりにいろいろとアイデアを出してみました。
まず経緯としては最初は「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか」のレビュー記事を書くつもりだったので本書を繰り返し読んだり、AIチャットに聞いてみたりしたのですけれど
YouTubeに多教養大學っていうチャンネルがあって、それで読書と並行してパソコンの前でこの動画をBGMにして流していたら、むくむくとアイデアが浮かんできて
これは面白いぞ・・・っていうストーリー、場面、風景が見えてきたのです。
動画も本もそっちのけで想像があれこれ膨らんできたのでそのあらましを記していきたいと思います。

私が提案するのは
「ブーストアンサンブル鑑賞」(耳・目・手指フル活動)
です。
YouTube多教養大學 町の本屋はいかにしてつぶれてきたか
を聴きながら物理の本も同時に読書進行してダブルチャネルで深い読書をする。
そして書店ではPデバイスを持ち込んで、
(やぼ屋連動書店内鑑賞ブース)
店内音楽:町の本屋はいかにしてつぶれてきたかのストリーム音声を流す
店内テーブル:町の本屋はいかにしてつぶれてきたか(当店でお買い上げの物理の本)を読む
店内持ち込み:自分の使い慣れたPデバイス(キーボード)で読書と並行してデジタルメモを取る
の「ブーストアンサンブル鑑賞」をフル活動させる。
店主はコーヒーを出したり、本に寄り添う文鎮を用意したり、
読書中にわからない専門用語や英語の難しい単語があったらその場で店主とコミュニケーションして
客が「『○○』の意味って何だっけ?」とかを直に聞いて読書がスムーズになるようにサポートする。
ストリーム動画込みのブース使用料は30分刻みの時間課金制で、30分500円くらいにすれば本屋の収益の頼れる柱になるだろう。
というものです。
まずやぼ屋とやぼ屋連動型書店の役割の違いについて説明します。
・やぼ屋店内にあるペンタクラスタキーボードのデモ機は、やみくもに触らせるのではなく、提携ECサイトに書評を書く目的のためだけに開放します。
・ユーザーはwebブラウジングなどの散発的な試用体験をするのではなく、書く目的が決まっているのでP陣営が訴求したい「ペンタクラスタキーボードでカッコよくタイピングしている」場面をギャラリーを含めて集中的にアピールすることができます。
・ただしユーザー共用の「不特定多数が触る」テストプレイなので使い慣れたIME学習や辞書/文書のパーソナライズがされていませんし、衛生面も気になります。
・ユーザー自身が購入した自前のPデバイスをやぼ屋に持ち込むことはできません。(その代わりデモ体験はアプリ会員になっていれば無料です)
・そこでやぼ屋は「連動書店に行けば自前の端末を持ち込んでいくらでもブーストアンサンブル鑑賞できるよ」と、書店への誘導をさりげなく促すことができる。(こちらは時間制有料です)
・ここで場面転換
・やぼ屋連動型書店では注文した本を受け取る用事以外に、なにかブロガーや役職の人が本について調べたり紹介文などを書く準備のために「ブーストアンサンブル鑑賞」をしに来店します。
・店内音楽・着席読書・デジタルメモ端末操作の三重奏をじっくり堪能することができます。いい原稿が書けた!
・一つの本を読むのに別の本のBGMを流すといったような浮気的鑑賞はできません。もちろんBGMなしで読書と原稿書きに集中するという使い方はできます。
・店内環境でBGMが衆目に置かれるので、ちょっとした本の内容宣伝や購買フックに繋がります。
・しかし公の空間ですので公序良俗に反したものや内容上ネタバレを垂れ流さないためにストーリーのあるノベルやルポタージュのようなものは店内放送の対象から外されます。
・なので流せるジャンルの書籍はもっぱらノンフィクションや自己啓発書や新書のジャンルだけに絞られます。あるいは自費出版の書籍とかでもいいかもしれません。
・大前提として大手のオーディオブックなどを流すのは著作権的に無理なので、ペンタクラスタキーボードのプラットフォームだけの新たな音読メディアを1から構築します。
・ペンタクラスタキーボードは文字コード体系からして独自で、助詞を別口で入力する、音韻アノテーションの付加、総ルビ化などによる文書構造化を課している。
・そのため入力自体は労力を要するが飛躍的に読み上げソフトの精度が増すので自動音声との相性が最高である。適切に編集されていれば原理的に誤読が起こらない。
・とにかく最初はコンテンツ弾数が足りないのでこの問題を何とかしなくてはならない。
・行きつく答えは地道に一つ一つペンタクラスタキーボード環境で文字を打ち込んでフォーマット化された文書を人力で書いていく事しかない。
・そこで、ブーストアンサンブル鑑賞に加えて、「P電子テキスト移植作業」を書店内でできるようにする。
・これまで流通した既刊の書籍をPデバイス向けに改フォーマット化するのは出版社も大変だろうから、移植作業を民間の力でやってくれるのはありがたいことだ。
・全国のやぼ屋連動型書店のネットワークで課題図書が被らないように手分けして選書を各地域書店に割り振り、効率的にコンテンツ弾数を増やしていく。
・新書やノンフィクションに限られるので、品ぞろえは偏るが選択と集中により核ジャンルの網羅性は高まる。
・電子テキスト化された書籍は、直ちに音声読み上げ化され各地のやぼ屋連動型書店に配信されブーストアンサンブル鑑賞のBGMになる。
・書籍のPテキスト化として電子書籍の新商品が生まれ、P書店のBGMとして顧客からの放送料収入が入り、移植版制作者には売り上げに応じた収益の一部が報酬になる。
・収益は著作者・出版社・Pメーカー陣営(やぼ屋)・P書店店主・移植版製作者に適正な配分で分配されて商品の複線化も手伝っていい循環のエコシステムが生まれる。
・P陣営にとってはそのままコンテンツの充実になってネットワーク効果を構築できる。そしてその資産が次の顧客の誘因になる。
・電子出版の未来潮流はPテキストフォーマットを有力な選択肢の一つに挙げるような世の中になってくれればありがたい。
・旧来資産ばかりでなく、Pフォーマット独占の新規のコンテンツ展開なども一般的になっていけばよい。
・やぼ屋連動型書店の店主は、返本作業に追われるのではなく営業時間を客との情報コミュニケーションや書籍移植作業を手伝ってくれそうななじみ客にアプローチしてみるなどの投資的活動に充てられる。
・書店業務ばかりでなく、やぼ屋の地域情報拠点機能を活かして書店ブログの告知ややぼ屋閲覧コンテンツの随時のスポット発信、電子スタンプカードの発行など書店とやぼ屋の両面展開で営業活動を行っていけばよい。
・Pフォーマット移植作業は、いずれはAIにより助詞付与自動判定やアノテーションづけなどの自動化がどの程度可能なのかはわからないが、ノウハウの蓄積なども念頭において当面は人力が廃れることもないだろう。
ここで言ったイノベーションは技術的な事よりもむしろ社会の既成概念、体験の物語をいかにしてアップデートしていくかという私たち自身の想像力にかかっているところが大きいと思います。
人間の想像力が、現実の科学技術の制約に後れをとっていては情けない話です。
想像の力は型にはめられてしまうことなく、つねに現実に先行していなければなりません。
私は門外漢ですが技術の動向については楽観的です。これだけ面白い青写真を描いたならテック企業の方が試したいという欲求を抑えられないに決まっています。
問題は政治です。大局観のない政治家や経済団体、価値を理解できない研究機関アカデミア、金の亡者のグローバリストの大企業たちの無理解が理念をゆがめたり圧力をかけてくる光景が目に浮かびます。
これはちょっとしたアイデアですがその出来に浮かれているのはほどほどにして、社会情勢を警戒しつつ、私自身も折れない心を保ち続け常在戦場で張りつめていきたいと思います。
一番守るべきは町の零細本屋さんです。P陣営には町の本屋さんがつぶれたときにはやぼ屋で雇用を確保するよ、くらいのことは言ってもいいと思います。